バリツ

 20代最後の一年がスタート。といってもあまり感慨はないのですが。「あー、30が来るぅ」と呪文のように繰り返していた数年前の嫁さんのケースとは、似ても似つかぬ私の30の受容。はて、体は随分衰えたような気がするが(寝違えた左足首がまだ痛む)、それ以外にあまり実感はないのでした。あー、でも確実に記憶力は衰えているなあ。D論。2、3枚ほどしか書けないが、最大の難所の見通しが徐々に明るくなってきたような、こないような。
 ごちそうを作るのはめんどくさかったので、いつ死んでも後悔ないように寿司と刺身をこれでもかと購入。何人家族やねん。ワインとビールで流し込む予定。

 ホームズのトリビア情報と大英帝国の文化史とを織り交ぜながら展開する本書。ロンドンにも日本にも1000人規模のホームズ協会があるという。大人気。ドイルは、KKKにまつわる事件やアメリカ黒人の問題を扱った事件など、アメリカにも思慕の念を抱く作家だったようだ。愛国者ではあっても、母国批判・アメリカ礼賛を繰り返す側面もあったようだ。ワイルドとも交友があったよう。アメリカの出版社の要請で対談し、リッピンコット誌にそれぞれ『四つの署名』、『ドリアン・グレイの画像』を寄稿することになったという。ところで空手の件だが、ホームズは英国人のバートンなる人物が持ち込んだ「バリツ」なる護身術の体得者とのこと。あながち、「お突きー」というのも的外れではないのか。ボクシングも得意だという。小さい頃、ホームズものを読んだような気がするが、全然覚えていないものだなあ。
 「バリツ」→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%84
      →http://en.wikipedia.org/wiki/Baritsu