2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

死神の精度

死神の精度 (文春文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/02/08メディア: 文庫購入: 24人 クリック: 178回この商品を含むブログ (500件) を見る 予定日までの8日間、人間を観察しては死地に送ってもよいかどうか判断を下す死神をめぐる…

閉鎖病棟

バケツをひっくり返したような大雨が降って、何事もなかったかのようにぱたっと止む。こっちの梅雨はいつもメリハリがきいている。閉鎖病棟 (新潮文庫)作者: 帚木蓬生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/04/25メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 87回この…

だれもが馬場を愛していた

煮物は三日目が旨い。オーケンの散歩マン旅マン (新潮文庫)作者: 大槻ケンヂ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/05メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (15件) を見る 旅行記と全国ツアーの記録。例によって擬声語連発のオーケンワールド。…

オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/11/28メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 154回この商品を含むブログ (836件) を見る 実質的なデビュー作。外界から閉ざされた「荻島」に連れてこられたコンビニ強盗犯…

たばこと大統領選

朝刊をめくると、たばこ増税のコラム。びくびく鼠伏する愛煙家による切歯扼腕の遠吠えか、生殺与奪の権を握った嫌煙家による見る目嗅ぐ鼻の追及か。辟易しながら読んでみると、情感たっぷりに煙草を取り巻く情勢と思い出が浩然と綴られていた。趨勢の不可逆…

貰い物のメロン

同居人がメロンを食べ始めると、空気が粟立つ。スプーンがせわしなく働いては黄緑色を剥がし、みたこともないような深緑が姿を現してはすぐに胃袋の中に消えていく。U字型を形状記憶したはずのメロンの皮は記憶喪失に陥り、だらしなく裏返る。メロンは本懐…

緒戦はこんなもの

飛行機狂でただ機内の人になりたいがために飛んでこられた嫁の友人夫妻と古民家を改築した店で昼食。都会の喧騒の中に囲繞された静寂を、赤ん坊の泣き声がやすやすと破る。赤ん坊をあやしながら、マクロビオティックに夢中の奥様と「肉を食わせてくれ」と懇…

黒笑小説

黒笑小説 (集英社文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/04/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 56回この商品を含むブログ (109件) を見る ブラックな笑いを誘う短編集。 文学賞の受賞と大学の合格発表が同期して思わぬ勘違いを呼ぶ「も…

ラッシュライフ

ラッシュライフ (新潮文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/04/01メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 133回この商品を含むブログ (805件) を見る 4人の主要登場人物に降りかかる出来事が、エッシャーの騙し絵のように交錯する物語。

おとうさんのバックドロップ

お父さんのバックドロップ (集英社文庫)作者: 中島らも出版社/メーカー: 集英社発売日: 1993/06/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (104件) を見る 故中島らもによるエキセントリック父さん賛歌。短編集。対象年齢12歳以下。 初…

ファイアボール・ブルース

ファイアボール・ブルース (文春文庫)作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1998/05メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (32件) を見るファイアボール・ブルース〈2〉 (文春文庫)作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2…

察知力

察知力 (幻冬舎新書)作者: 中村俊輔出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2008/05/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 81回この商品を含むブログ (119件) を見る セルティック所属、日本代表MF中村俊輔の本。

グラスホッパー+α

ユーロに引っ張られて寝坊、草刈をさぼって、嫁にジロッと睨まれる。グラスホッパー (角川文庫)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2007/06/23メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 172回この商品を含むブログ (5…

(再)開通

いろいろあってプロバイダーを替えたわけだが、新規プロバイダーとの意思疎通を欠いたおかげで、半月近く、ネットの世界から遠ざかった。ネットはまあいいとしても、メールはやっぱりこまめに読むべきだとつくづく思った。 電車とバスを乗り継いで、大内花庭…

迷いと悟り

所用で京都。 初日は一乗寺下り松→詩仙堂→八大神社→野仏庵→金福寺。二日目は源光庵→光悦寺→常照寺。写真は源光庵、迷いの窓と悟りの窓。家康に寵愛を受けた本阿弥光悦に縁のある地であり、また伏見城落城の忘れ形見、「血天井」でも有名。夥しい血糊は言うも…