2013-01-01から1年間の記事一覧

読了リスト(2013)

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 コンヴェンショナルなものの行方とlife writing

エロティック・アメリカ―ヴィクトリアニズムの神話と現実作者: 大井浩二出版社/メーカー: 英宝社発売日: 2013/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 性的表現に厳格だったヴィクトリア朝期アメリカに秘められた性的生活の数々を、私信・伝記…

 ≪婚学≫の始まり

緒方房子「大学における「結婚講座」の始まり――1920年代の結婚観」(『アメリカ研究』15 1981:35−51) 以下、論稿の骨子をまとめて、私見を付す。 1920年代のアメリカでは、いくつかの大学で結婚講座が開講され始め、35年に255大学、40年代末には500大学以…

 シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』より

重力と恩寵―シモーヌ・ヴェイユ『カイエ』抄 (ちくま学芸文庫)作者: シモーヌヴェイユ,Simone Weil,田辺保出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1995/12/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 49回この商品を含むブログ (70件) を見る 正義。他人とは、その人が…

 『絨毯の下絵:十九世紀アメリカ小説のホモエロティックな欲望』

絨毯の下絵 ??十九世紀アメリカ小説のホモエロティックな欲望作者: 本合陽出版社/メーカー: 研究社発売日: 2012/12/20メディア: 単行本この商品を含むブログを見る C・B・ブラウンからヘンリー・ジェイムズに至る男性作家の作品を精読、そのテクスチュアリ…

 欲望のメディア

ダイムノヴェルのアメリカ: 大衆小説の文化史作者: 山口ヨシ子出版社/メーカー: 彩流社発売日: 2013/10/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 十九世紀中葉から二十世紀初頭にかけてアメリカを席巻した、「ダイム・ノヴェル」という≪メディ…

  惑星の陰謀

モダニズムの惑星――英米文学思想史の修辞学作者: 巽孝之出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/10/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 脱構築批評・新歴史主義批評・ポストコロニアリズム…。権威を解体し、離節合を繰り返す批評理論の趨…

 みんなとわたし

文化と社会を読む 批評キーワード辞典作者: 大貫隆史,河野真太郎,川端康雄,三浦玲一,近藤康裕,秦邦生,鈴木英明,遠藤不比人,越智博美出版社/メーカー: 研究社発売日: 2013/08/22メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る 批評キー…

 悲しみをつくること:『フランケンシュタイン』における吐き気のエコノミー

フランケンシュタイン (光文社古典新訳文庫)作者: メアリーシェリー,Mary Shelley,小林章夫出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/10/13メディア: 文庫 クリック: 14回この商品を含むブログ (31件) を見る 知らない人はいない(であろう)創作の雛型、ホラー…

 不鮮明なイメージの壁:『不鮮明の歴史』について

不鮮明の歴史作者: ヴォルフガングウルリヒ,Wolfgang Ullrich,満留伸一郎出版社/メーカー: ブリュッケ発売日: 2006/09/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 38回この商品を含むブログ (17件) を見る 芸術表現への昇格を夢見て不鮮明さを追究した写真家た…

 闇の空間化と物質的啓蒙――シヴェルブシュ『闇をひらく光』

闇をひらく光 〈新装版〉: 19世紀における照明の歴史作者: ヴォルフガング・シヴェルブシュ,小川さくえ出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2011/12/09メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る 知覚は歴史的に変わるもの。五…

 コラージュの20世紀

切断の時代―20世紀におけるコラージュの美学と歴史作者: 河本真理出版社/メーカー: ブリュッケ発売日: 2007/01/01メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ (14件) を見る 著者ブログ http://makomoto.seesaa.net/article/37837813.html より 目…

 ≪内在≫の思想

近代政治の脱構築 共同体・免疫・生政治 (講談社選書メチエ)作者: ロベルト・エスポジト,岡田温司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/10/09メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 61回この商品を含むブログ (19件) を見る エスポジト『近代政治の脱構築』読…

 深夜の繰り言

三人称の哲学 生の政治と非人称の思想 (講談社選書メチエ)作者: ロベルト・エスポジト,岡田温司,佐藤真理恵,長友文史,武田宙也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/02/10メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (12…

 原子の光(影の光学)

原子の光(影の光学) (芸術論叢書)作者: リピット水田堯,門林岳史,明知隼二出版社/メーカー: 月曜社発売日: 2013/06/04メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る デリダのアーカイヴ論に始まり、H・G・ウェルズ、ボルヘス、耳な…

 病から始まる環境適応のこころみ

メルロ=ポンティと病理の現象学作者: 澤田哲生出版社/メーカー: 人文書院発売日: 2012/09/22メディア: 単行本 クリック: 91回この商品を含むブログを見る メルロ=ポンティの著作中、一見周縁的と思われる病理を扱った箇所を、彼の現象学の根幹を成すものと…

 (間)テクスト論からメディア論へ

Convergence Culture: Where Old and New Media Collide作者: Henry Jenkins出版社/メーカー: NYU Press発売日: 2006/12/24メディア: ペーパーバック クリック: 11回この商品を含むブログ (7件) を見る ツイートの予定が長くなってしまったのでここに捨てて…

 スラヴォイ・ジジェク 「楽園にトラブル発生」

"Trouble in Paradise" Slavoj Žižek on the global protest http://www.lrb.co.uk/v35/n14/slavoj-zizek/trouble-in-paradise?utm_source=buffer&utm_campaign=Buffer&utm_content=bufferbfe42&utm_medium=twitter 初期の著作でマルクスは、当時のドイツを…

 竹村和子『境界を撹乱する』

境界を攪乱する――性・生・暴力作者: 竹村和子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/05/16メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る 竹村和子『境界を撹乱する』は読了済み。前半は主として構築主義以降のフェミニズムの展開についての論稿が並ぶ…

 スラヴォイ・ジジェク「自由市場原理主義者が2013年は史上最高の年になる、と考えるわけ」

Slavoj Žižek. "Why the free market fundamentalists think 2013 will be the best year ever." in: The Guardian. February 17, 2013. (English).http://www.egs.edu/faculty/slavoj-zizek/articles/why-the-free-market-fundamentalists-think-2013-will-…

 ド・マン特集その2

思想 2013年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/28メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 巽孝之「盗まれた廃墟――アウエルバッハ、ド・マン、パリッシュ」は、文学テクスト読解を暗号解読に准えるパリッシュと、修辞学の根…

ド・マン没後30年

*[読書][吐き気・醜・反美学] ド・マン特集その1思想 2013年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/28メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 『思想』ド・マン特集劈頭を飾る土田知則×巽孝之×宮崎裕助による鼎談を読了。ド・…

 入会地を求めて:『知の社会史』を読む

知識の社会史―知と情報はいかにして商品化したか作者: ピーターバーク,Peter Burke,井山弘幸,城戸淳出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2004/08/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 40回この商品を含むブログ (30件) を見る 書籍や図書館について書かれた文…

 『絵画における真理』(上)【その1】

絵画における真理〈上〉 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジャックデリダ,Jacques Derrida,高橋允昭,阿部宏慈出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2012/11/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る 引き続き、『エコノミメーシ…

 産出能力のエコノミーと吐き気のエコノミー

エコノミメーシス (ポイエーシス叢書 (54))作者: ジャック・デリダ,湯浅博雄,小森謙一郎出版社/メーカー: 未来社発売日: 2006/03/01メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (11件) を見る デリダのカント論、とりわけ第三批判、『判断力批判』…

 批評からメディアへ:触感の渦巻きと『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?』

ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?―感性論的メディア論作者: 門林岳史出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2009/09/18メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 17回この商品を含むブログ (12件) を見る カナダの英文学者にして、60年代の…

プローブの薦め

12時に寝て3時に目が覚める。劇的結末に終わったCL、ドルトムント‐マラガ戦を傍目に、作業。困ったものだ。夕方、また眠気に耐えなければならない。まとめて寝ることの難しさ。

 『永久機関』

永久機関 附・ガラス建築―シェーアバルトの世界作者: パウルシェーアバルト,Paul Scheerbart,種村季弘出版社/メーカー: 作品社発売日: 1994/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る 『独身者の機械』にて論じられてい…

永久機関

ようやく自律神経だか体内時計だかの狂いが終息へ向かい、まともに働いている時間のほうが長くなってきた。が、まだ眠い。世間は先物買い的な景気の浮揚と軌を一にしてすっかり春めき欣喜雀躍、浮ついているようだ。こちとら揚力に任せて、ドザエモンよろし…

 ご遺体

ご遺体 (光文社古典新訳文庫)作者: イーヴリンウォー,Evelyn Waugh,小林章夫出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/03/12メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (13件) を見る イーヴリン・ウォーの名前はよく聞くけど、戦後英文学を専門にしてい…