2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 続・続・知識人の危機

30年代の危機と哲学 (平凡社ライブラリー)作者: E.フッサール,M.ホルクハイマー,M.ハイデッガー,Edmund Husserl,Max Horkheimer,Martin Heidegger,清水多吉,手川誠士郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1999/08/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回こ…

 レンズと窓ガラスの向こう

昨晩から今朝にかけて12時間寝たはずなのに、朝食を食べてからしばらくして4時間寝た。一日が40時間ある人の生活に似ている。 放牧が終わって頭は冴えている。 冷やかな雲の群れがいくつかの断片に割れている。乾いた陽の光が20階建てのマンションの背中に引…

 モーダル・ミュージコロジー/ヒストリオグラフィー

アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで (講談社選書メチエ)作者: 大和田俊之出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/04/08メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 8人 クリック: 92回この商品を含むブログ (76件) を見る 打ちひ…

 躰と頭の可動域

藁にもすがる思いで、youtubeを見ながらヨガをやってみた。硬い。自分の躰ながら、レゴブロックのよう。いつの日かばらばらになってしまいそうだ。アメリカ牛が近江牛になる日はやってくるのだろうか。 ヨガの骨法は呼吸法にあるらしい。ながーく吸って、な…

 続・知識人の危機

30年代の危機と哲学 (平凡社ライブラリー)作者: E.フッサール,M.ホルクハイマー,M.ハイデッガー,Edmund Husserl,Max Horkheimer,Martin Heidegger,清水多吉,手川誠士郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1999/08/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回こ…

 ひとを選ぶ箴言

学校で僕らが学ぶもっとも重要なことは、「もっとも重要なことは学校では学べない」という真理である。by村上春樹

調子はずれ

寒いなか長々歩いたせいか、首こり肩こりがひどい。きっと躰の変なところに力が入ってかちんこちんになっていたのだろう。腕をぐるぐるまわして肩甲骨の「骨音」を響かせたり、鶏のように顔面で空を突いたり引っこめたりしている。ぱきぱき、ごき、と威勢の…

 知識人の危機

精神の危機 他15篇 (岩波文庫)作者: ポール・ヴァレリー,恒川邦夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/05/15メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 29回この商品を含むブログ (30件) を見るホモ・ルーデンス (中公文庫)作者: ホイジンガ,高橋英夫出版社/メー…

殺風景

寒い。 冬には弱くない。気温はそれほど低くない。でも寒い。ジャックナイフみたいな風が、服の隙間を抉ってくる。無抵抗に刺される。刺され続ける。 それでもよく歩いた。病院に行った。どん底を知っているので、それに比べたらまし、みたいな話。 居酒屋の…

林檎を拾う未開人

ドライアイに苦しみながら『トリストラム・シャンディ』を読んでいる。 学魔のおじさんがいっていたように、ずいぶん回りくどい「道」だ。劈頭が掉尾を間違って食らってしまいそうなほど入りくんでいる。そもそもどれが頭で尻尾かわからない。 18世紀のこと…

 本をめぐる遊歩(その3)

耽美主義的空間やデカダンの個室を完結させるのは、蒐集ではなく、選別ではないか、という話。もう少し連想を広げ、妄想を逞しくしてみよう。 そういえば『中世の秋』でホイジンガは、末期中世とデカダン文化の類似を示唆していた。ウォルポールを嚆矢とする…

躰は資本

峠はとっくに越えたというのに、モーグルの瘤で踏み台昇降運動している。風邪の話だ。 マイコプラズマ肺炎とかいうお洒落な名前の病気のような気もする。咳が続くし、痰がひっかかる。それでも生活に支障はないし、夫婦ともに仕事に不自由してはいないので、…

 本をめぐる遊歩(その2)

書物の蒐集家にとって、よく知られている入手方法のうちで最も骨の折れないのは、図書を借りてかつ返さないというやり方です。私たちがいまここでありありと思い浮かべることができるような、並はずれた図書借りだし魔は、根っからの書籍蒐集家であることが…

ヤマイダレつきの正月

風邪は、案の定、家庭内パンデミックへと発展する。少しだけ罹患の時期がずれていたおかげで、枕を並べて昏睡ということはなかった。椿鬼奴かデスメタルバンドのヴォーカルのようだった嫁の喉も、鍋とラーメンを食べ続け、ゆず茶を飲み続けて快方へ向かう。…

池魚のわざわい

元旦前後から鼻喉に異変を感じ、微熱に浮かされ、やがて何もできなくなる。ついには高熱に乗っ取られ、重ね着に重ね着を重ねても背筋をひた登ってくる寒気に震える。なにもできずひたすら床に伏せる。丸一日震えた甲斐あって、朝には汗をたっぷりかいて、よ…