ピック・アップ

 英文学会の機関誌をざっと読み。気になったのはこれ。
 

Voicing American Poetry: Sound and Performance from the 1920s to the Present

Voicing American Poetry: Sound and Performance from the 1920s to the Present

 詩がほかの読みものと違うのはそれが朗読されるものであるということ。『神曲』を日本語訳で読んでも物足りなさが残るのはそういうこと。朗読して初めて詩は「響く」もの、とつくづく思う。また音楽との係わりからいっても、おもしろそうな本だと思った。
 
 
 次回大会の発表では、いわゆる「痕跡本」が好きなわたしとしてはシェイクスピアフォリオ本への書きこみを読む「ステージからページへ」、それから暗号読みが好きなわたしとしてはエジプトブームの文脈でシェリーを読む「神官によるヒエログリフ解釈」だろうか。
 旅と移動に「憧れる」わたしとしてはシンポ「旅と移動のアメリカ文学」、それと被っちゃうのが残念だけどマッチョなビート時代を扱う「1950年代のアメリカの女性詩人たち」もおもしろそうなシンポになりそう。悩ましい。
 止めに「革命から政党へ」シンポ、だな。「エリザベス朝散文」のほうもおもしろそうだけど、躰はひとつしかない。