ごまん

 朝、戸棚のなかでゴマが大量にこぼれているのを発見し、嫁に問い質すと、「ごまん」との謝罪の言葉。一週間分のモチベーションを根こそぎ持っていかれる。原稿を訂正。文献と引用を照合。文献リスト。ほぼ完成。複数形のsが抜けてたり、誤字脱字があったりと相変わらずそそっかしい。こんなんでよく編集長なんかやっとったもんや。あと1200字ほど脂汗を垂らしながら削ってみせる(ボクサーの減量みたい)。最終的には、何か諦めなければならんのだろうけど。そんなこんなで今日は弁当。どうでもいいが、編集長は出世するという件の伝説は、私の代で都市伝説になること請け合いとみた。

 社会学理論の授業。ちょっと音声が悪いけど。→http://www.soi.wide.ad.jp/class/99001/slides/01/
 うーん、残念。本田優引退。→http://www.daily.co.jp/horse/2006/11/13/0000165459.shtml


 

アメリカの大学 (講談社学術文庫)

アメリカの大学 (講談社学術文庫)

 寝る前に100pほど。『アメリカの大学』、といっても巷に溢れる留学ガイド本ではない。世界中の学生が留学先として目標にするハーヴァード、イェールといった一流大学がどのように今の姿になっていったのか、というアメリカの大学のメイキングを詳説する本である。時は19世紀、まだアメリカの大学のほとんどがろくなカリキュラムも持たず、復唱式の教育を反復し、腰掛け教師や権威を振りかざすだけの教師が幅を利かし、厳しい校則に学生が反乱を繰り返していた頃から話は始まる(ちょっぴり現代と重なるところがやや悲しい)。
 アメリカの大学は、留学生を受け入れるどころではない。優秀な学生たちは、全寮制で教師の権威になびく従順な学生を育成することを目指していたアメリカの大学ではなく、ドイツの大学へと流れていった。19世紀の終わりごろまでイギリスの伝統ある大学は、英国教会教徒しか受け入れていなかったし、フランスは怠惰で華美で退廃しているとの先入観から親たちに敬遠されていた。ドイツは適度に自由で、学問的にも洗練されていたため、アメリカの学生はドイツを目指した。そして、ドイツ帰りの教師たちが、アメリカの大学改革に徐々に乗り出す。
 日本の学生運動公民権運動期の大学内外のゴタゴタなどとはおよそ比較にならない、教師が反発する学生に殺されたりしていたとんでもない時代から次第に今の形態に近づく1910年代ぐらいまでのお話。