陽気なギャングのその2

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)

 まずは短編形式でギャング4人の日常(事件は起こるが)、それから銀行強盗をきっかけとした一連の事件が語られる。
 銀行強盗が強盗に遭った前作に引き続いて、誘拐した人質が別の犯人に誘拐されるという設定が面白い。後半、ご都合主義に走って失速するのが残念。とはいえ、こういう「元も子もないジャン」式の話が割りと好きかも。
 たとえば、強姦魔が強姦される。殺伐としていかん。アンマ師が電気アンマに悶える。事件の匂いがしない。天才癌専門医が癌になる。どこかでみた。整形外科医が整形する。高須クリニックか。失踪中の家出人が疾走する。駄洒落かよ。英文学者が英文学の論文を書く。どこもおかしくない。生活指導の先生が生活指導される。・・・今日はあれだ、調子が悪いんだよ、きっと。