重箱でランチ

 折からの暴風によって、再びダイエット計画は頓挫。しかし、体重計に乗ってみると、65キロ。はてさて、どんなからくりが。風呂の入り口のマットの上にあった体重計、実はこのマットが犯人。要は体重計の置いてある場所が平らではなかったというわけだ。この憎き体重計、もといマットめ、と怒りの矛先を微妙にずらして吼えつつも、同時に早朝ランニングを始めるきっかけとなってくれたこのマットに(特に嫁が)仄かな感謝の念を抱くのだった。アーメン。
 東京スポニチのプロレス記者、丸井乙生の最新エッセイNumber Webより)。相変わらず面白い。新日の重鎮、藤波辰爾をここまで茶化していいのか。いや、いいんです。だって「プロレス重箱の隅」ですから。成城マダムの高級ランチでもなく、はたまた会社でもおうちでも窓際に追い詰められているサラリーマン諸氏の日の丸弁当でもない。弁当だけどもちょっと豪華、それが重箱ってものです。そこに詰まっているのは、弁当には相応しくないカレーだったりするんだけど、その辛いはずのカレーにあまーいリンゴと蜂蜜を入れると旨い、という逆転の発想が詰まっているのです。アンバランスなバランスみたいなもんです(なんじゃそら)。プロレスについて論じるとなると、「紙のプロレス」というちょっと高尚な哲学じみたものになっちゃうか、それか中三階級的(森巣博)な「誰が好き?」論に落ち着くのが関の山。要は丸井さんのは、その間にいるんじゃないか、っていうのがいいたいだけです。重箱の隅をつつくようなくだらなさですいません。ども。