アーキペラゴ

 兄夫婦のところに女の子が誕生したので出産祝いに何か買いに行こうと思っていたのだが、外は雨。めんどくさいのでだらだらしてしまう。今のところ積み木でも送ろうかと考えているのだけれども、なかなか近場にいいおもちゃやさんがなくて困る。ネット通販でもいいかもと思って探してみる。http://www.e-brook.com/http://www.rakuten.ne.jp/gold/geoworks/tumiki/index_tumiki.htmあたりの積み木がいいかなあ。

 

アーキペラゴ―群島としての世界へ

アーキペラゴ―群島としての世界へ

 今福龍太と吉増剛造の16年に渡る交感の記録。「踊り場」という概念が素晴らしい。ドゥルーズの「無人島の原因と理由」やデリダの『他の岬』、それからメルロ=ポンティのreversibilityとも共振する。archipelagoが孕む「群島」(島に焦点)と「多島海」(海に焦点)という意味のブレ、「矛盾の力」(56)、あるいは「逡巡や方向転換」の場所(3)。インプットやアウトプットが自動化した学(74,82)や日常生活を組み替えていく場所として、そうした「踊り場」を活用してみる。「踊り場」はあくまでも空っぽの場所であって、はっきりと言葉にしたり、概念化できる場所ではないと思う。でもそういう分かりにくいものと顔を突き合わす経験が、きっと分かりやすいものと付き合う経験にズレを呼び込むのだろう。詩的言語が力を発揮するのは、「踊り場」を一時的に概念化して差し出すことによって(次の瞬間には別のものになってしまっているのだろうけど)分かりにくいものに立ち向かう術を垣間見せてくれるときだと思う。分かりやすさを分かりにくさと対峙させながら読むところに批評のスリルはある。表象や言説を平板化してその矛盾を読み込まない批評に何の面白さも感じない私としては、分かりやすさに介入する分かりにくさを言語化しようという批評の営為に共感する。