CLグループリーグ、リヨンvsR・マドリー。レアルがどうなったか気になって見てみる。欧州6大リーグ新記録となるリーグ6連覇に向かうリヨンと監督を始めとしてすっかり別のチームになったレアル。序盤からテンポの速い展開となる。攻守の切り替えが速く、あっという間に場面が展開していく。好ゲームの予感…、が続いたのも最初の10分ほど。結局のところ、レアルは全然チームとして機能していない。攻め手はベッカムのロングボールとセットプレーだけ。中盤に連動性がなく、しょうがなく中盤省略の放り込みサッカーをしているという感じ。もっと深刻なのは守備。徹底的に攻守の継ぎ目ディアラを狙われ、カウンターの雨あられ。フォローがあれば解決できる問題なのだろうが、フォローなどあるわけもない。カンナバロは完全にお手上げ状態。おそらく言葉が全く通じないのだろう。リヨンの連動した中央突破をひたすら眺めるだけ。1点目はジュニーニョベルカンプノが中盤からおもむろに出した縦パス1本でセルヒオ・ラモスとカンナバロはお見合い状態になり、間を割られて失点。2点目はワンタッチパスの連発で華麗に突破され、なす術もなく。他にも前半だけで6点ぐらい入っていてもおかしくなかった。運とポストとカシージャスのスーパーセーブに救われた。恐ろしいのはジュニーニョ・ベルナンプカノのFK。真正面でも取れない必殺無回転FKだけではなく、ベッカム流のサイドで擦り上げるようなFKも蹴れる。カシージャスも完全に腰が引けていた。こうして前半はリヨンの独壇場のまま終了。後半開始からカッサーノを下げてレジェスを投入、中盤を厚くしてきたレアル。以後、ベッカムに替えてグティ、ラウールに替えてロビーニョと選手交代を重ねてリズムを取り戻す。しかし、それもリヨンが後半流し気味に時間を使ったせい。決定機はほとんど訪れない。守備でもファウルでしか止めれない。完敗のレアル。今年は自国のリーグ戦6連覇に精力を注ぐと宣言していたリヨンだが、華麗なシャンパンサッカーでCLでも魅せるか。選手層はそんなに厚いとはいえないが。