6日目

 8:30頃、起床。またもや湯が出ない。昼間じゃないとだめか。
 10:00頃、出発。最寄のS・M・ノヴェッラ教会へ。素晴らしい。スケールが凄い。ボキャ貧.

 ロレンツォ教会にあるミケランジェロ設計の階段の公開が確か午前中だけだったので急ぐ。
 メディチ家礼拝堂。メディチ家の人々とマリアなどの聖人が所狭しと描かれている。聖書を政治化することで、自分たちの権力を違和感なく誇示することができたのであろう。
 続いてサン・ロレンツォ教会。素晴らしい。が、ミケランジェロの階段は現在修復中とのこと。ああ残念。
 外に出てリストランテへ。日本語メニューを出される。どこでも日本語メニューがあるのね。10ユーロのコースを2つ。ビールを2杯。ラザニア、チキンのグリル、ポテトのつけあわせとミネストローネ、豚のオリーブ焼き、ポテトのつけあわせ。ぎりぎり食べきれるほどの量。店員に「イル・コント・ペル・ファボーレ?」と聞くと「カンジョウ?」と返ってくる。気さくな店員。
 店を出てドゥオーモのクーポラに登る。30分ほど並んでいざスタート。クーポラ内部の天国と地獄を描いた壁画も壮観だったが、頂上の景色は絶景。来て良かった。しんどさはヴァチカンのクーポラとあまり変わらない。外へ出て一服。すると地元の女の子がたばこをせがんでくる。今回の旅を通じて何度かこういうことがあったが、イタリアでは普通なのか。ライターの貸し借りだったら日本でもよくあるけども。

 続いてドゥオーモ付属美術館。受付で料金を支払うと、「ニホンジン?」と流暢な日本語で返される。なんでも京都や奈良、大阪に行ったことがあって、日本人の彼女とつきあっていたらしい。今でも日本語が大好きで独学で勉強しているとのこと。英語をしゃべろうとすると、「日本語で」といわれる。熱心ですなあ。このイタリア男性と別れて内部を見物していると、しばらくして追いかけてきた。仕事大丈夫なの?と聞くと、「イタリアの仕事は楽勝だからね」(うろ覚え)と返ってくる。イメージ通りやんか。安くておいしいリストランテの場所も聞き出し、おまけにミケランジェロ晩年作の未完のピエタの解説まで聞いて、お返しに「高さ」「幅」といった日本語を教える。と、ここで、イタリアの仕事を舐めきった発言が上司に聞こえたのか、お呼びがかかり、お別れ。住所を聞き出し、手紙を書くことを約束してお別れ。フレンチならぬ、フィレンツェ・コネクションができたかも。早く手紙を書かねば。

 ここでホテルに帰って風呂。今度はちゃんと出る。しばらくして、S・M・ノヴェッラ駅の西側のスーパーで買出し。安い。みやげものや飲食用にいくらか買って部屋に戻る。
 <ここからは嫁の記録を元に再現>
 その後、夕食を食べに近場のリストランテへ。地元の客は店の入り口付近、外国人は奥の方と、選別されているよう。この店はひまわりの絵がたくさん飾られているのが特徴。お互い、サラダとパスタを一品ずつ、愛想のかけらもない女性店員に注文。トマトソースの味はさすが。トマトが違うんだろ。アクア・ナチュラーレと言おうとして、アクア・ミネラーレと言ってしまうのはいつも通り。結局、 "Gas or no gas?" と聞き返されることになる。早めに就寝。