連休中は、掃除をしたあと、市場に行ったり、城下町を散策したり。寿司屋の繁盛を演出しているのは、立地のブランド力。期待ほどではなかった。とはいえ、新鮮な魚介類の乗った寿司を肴に2杯ビールをひっかけたおかげで、すっかり兜を脱いでしまい、本末転倒。代わりにふんどしを締めて、散歩に向かう。写真は毛利邸。ひっそり度がやや不足気味ではあるものの、池泉回遊式(左)・書院(中央奥)・枯山水(右奥)が溶け合っている庭が素晴らしい。庵好きにはたまらない。ランキングに変動あり。他では、功山寺がふぇいばりっと。紅葉の季節にまた来よう。
 本日は家電量販店で洗濯機を購入。しかし、その後すったもんだの挙句、思わぬ大きな買い物をしてしまったのは、大人の遊園地のなせる業か。恐るべし。また来よう。


最近観た映画:

 前者は精神分析医と患者の転移関係をめぐるお話なのかと思いきや、だんだん錯綜していってどうオチをつけるんだろうと心配する展開になり、やっぱり○オチにおちつく。というわけで、物語内容そのものはあんまり大したことはないのだが、その語り方は実に見事で、二回見るといかに幻想の中に現実が細かく描きこまれているかがよくわかる。おまけに、最終的には幻想が現実に影響を与えるというオチまではっきりわかる。劇中にも出てくるが、「燃える息子」の精神分析的挿話は大きな位置を占めている。夢から現実に帰るのは、常に夢のほうが現実よりも恐ろしいからだ、というジジェクの名(迷?)解釈を思い出したり。さらにいうなら、確かに人を夢から現実へと送り返すのは現実の状況に拠るところが大きいのだろうけど、この映画を観るて、夢もまた現実の状況に変化を与えうるのではないか、と考えてしまう。まあそれは、夢の中で現実を変えうるほどたっぷりと物語に浸ったからこそなのだろうが。それから、加害者/被害者の罪意識の反転が、医者と患者の転移関係とパラレルをなしているというのあたりもおもしろいところ。パラレルがメインの話なので、そこらへんは当然か(双子やら3つ子がやたら出てきたり)。
 後者はエディ・マーフィ主演のコメディ。たまにはいいかと思って観てみたものの、あれあれな感じ。いわゆる特殊メイクのすごさが先行する映画で、脚本はうーん。脇役としては今でもいいスパイスになる名優も、舞台の中央に立つとどうしても古臭さが先にたつ。アメリカ人はこれでも笑うのだろうか。まあ、「彼女はいないの?」「No bid」というような切り返しは流石である。ところでひとり3役のエディ、3つ目がわからなかった。あとでメイキングをみたら、なんとあの東洋人。中国人っぽい訛りといい、あの特殊メイクの完璧さといい、まあびっくりである。それから、「ビリーを越えてやるぜ」と豪語する "power tap" とかいうみょうちくりんなエクササイズを考案するという設定のキャラクターが、個人的にはヒットだった。