見るつもりがなくても、なぜか見てしまうオリンピック

 ナイジェリア戦はテレ朝。ボールはどこだ、と目を凝らす。砂漠で砂金を探すような状態。我が家の受像機特有の現象にくじけず、かろうじて一点負けていることは理解した。我が家の受像機は正確に伝えてはくれないので、巷間伝えられるところに拠れば、結局1−2で敗戦とのこと。初戦の敗戦がすべて。
 北島康介世界新で100M平泳ぎを制する。有言実行の精神力も凄いが、レース後、「なにもいえないっすよ」と言っているのに、「気持ちよかったですか?」と件のクリシェを引き出そうとするアナウンサーの無茶振りに「気持ちいいです」と答えてあげる、その優しさに金メダル。
 オグシオが世界ランク第3位の中国ペアと準々決勝で対戦し、木っ端微塵に散る。我が家の受像機には、血も涙もないおっさん2人がオグシオを叩きのめす映像が流れた。おそらく故障ではない。
 バドミントンという競技を、私はフェミニンなスポーツだと理解していた。こんなに殺伐としたものだとは思わなかった。認識不足。シャトルが速すぎて追えない。どんな動体視力をしているのだろう。
 「栄光への架け橋」は残念ながら、金メダルまでは届かなかった。