武器事典

 ようやく風邪が治りかけているところなのに、今度は右の奥歯の向こう側に蟄居する肉が痛い。これはもしや親なんとかなのではないかとうっすら想像しながらかぶりを振る。各方面から脅されてきたにもかかわらず中学以来歯医者にかかったことがないのでちと怖い。
 そんな私の懊悩を尻目に、嫁は(研究の合間に!?)スペイン語の勉強に忙しい。だが、生来、巻き舌ができない彼女は、perroを「ペリロ」と発音せざるを得ないのが大きな悩み。巻き舌克服のためにいろいろサイトを巡っているようで、どこで仕入れたか「さっぽろらーめん、とろろそば」という凄い組み合わせのメニューを連呼しては首を傾げている。私としては『ミナミの帝王』をシャドウイングする、あるいはイジリー岡田のDVDで舌の動きを研究する、と提案してみたりもしたのだがどうやら全部却下だったようで、今日も「うまかっちゃん」を食べた後に「さっぽろらーめん、とろろそば」なのである。

武器事典

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 古本屋に転がっていたのをみて興味はないがなんとなく購入。人類最古の武器、棍棒から19世紀初頭の銃、パーカッション・ロック・ガンまでの武器を、刀剣、短剣、長柄、打撃、射出、投擲、特殊、兵器、と分類、イラスト付きで紹介。単純なものから祭具や神器を兼ねたものまで。こんなにたくさん種類があるとは知らなかった。これでも割愛しているのだろう。
 疑問なのはホイールロック・ウォー・アックス。ホイールロックガンに斧がついているのだが、白兵戦に長柄の斧って戦いにくくなかったのだろうか。
 それから神火飛鴉(シェンフォフェイヤー)も疑問。実際の鳥の羽を使ったハリボテに火薬を仕込んで飛ばせ、敵陣に火をつけるという明代の兵器らしい。しかし、火を噴いて飛ぶ鳥なんてすぐにばれると思うのだが。
 火龍出水(フォロンチューショイ)はちょっと面白い。明代の水軍が使っていた多段式ロケットで、両端に龍の頭と尻尾のハリボテがついている。*1これは宗教的な願掛けの意味があるらしく、まあ当時の技術からいって命中精度に関しては神頼みの部分が大きかったのではないかと推測する。過日、近隣諸国を慌てさせた某国の飛翔体もこんな形をしていたのではなかろうか。