三沢追悼特番、やるならゴールデンでやれ

 深夜、三沢追悼特番。
 この頃から天龍のパワーボムは上がってないな、とか、殺人魚雷コンビ懐かしいな、とか、ジャンボのバックドロップは美しいな、とか、まだ武藤動けてるな、とか、あの歳でリングに上がり続けた馬場は偉大だな、とか、三沢と一番肌が合ったのは小橋だな、とか、丸藤のセンスはすげエな、とか、いろいろ思うところはあったが、やっぱりどんどん危険な技が増えてきているという印象だけが他を圧して突出する。
 たしかに三沢―小橋の試合はどれもベストバウト級だけど、花道からのタイガースープレックスにしても、エプロンからのバーニングハンマーにしても、頭や首がコンクリートへ真っ逆さま、ちょっとやりすぎな感じはする。プロレスがいちばん凄いと証明したい、というようなことをインタビューで三沢は言っていたけれど、総合格闘技との興行戦争を戦う過程で、気負いが大きくなり、より過激に、よりセンセーショナルに、と拍車がかかり、どんどんプロレスは殺し合いに近づいていってしまった。今では昔だったら決め技だったような危険な技が、繋ぎの技として使われている。
 小橋の頭にハンセンが椅子を投げ下ろして、頭蓋骨が見えるほどの裂傷を負ったわかりやすい事件など、遠い昔のようだ。今ではどの選手も、目に見えない爆弾を首に抱えている。リング禍は、女子プロのように、衰退に向かうだけ。もう過激化の方向は、打ち止めでいいんじゃないか。うん、猪木、お前の負けだ。
 熊本の産廃施設でムタ復活、とか、大木に袈裟斬りチョップで新技開発、とか、そういう東スポ的なストーリーで十分オレは燃えられるけどなあ。でも、世間は過激な試合が見たいんだろうなあ、やっぱり。
 小倉智明が妙な自慢ばかりしているうちに終わってしまったマイケル追悼特番をゴールデンでやるくらいなら、こういうのをゴールデンでやるべきだ。局が違うけど。

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 何が起こったのか今でもわからないが、今日一日でうぉーんと盛り上がって、あっという間に再来週の2泊3日釜山行が内定した。結婚も、海外旅行も、勢いだ。ぜんぜん海外という感覚はないのだけど。魚介、食らってきます。